奇術師


久々に本屋で定価で本を買いました。ハヤカワ文庫。文庫なのに940+税。600ページ近くあるからね。でも面白かったので報告〜。

イングランドに赴いたジャーナリストのアンドルーは、彼を呼び寄せた女性ケイトから思いがけない話を聞かされる。お互いの祖先は、それぞれ「瞬間移動」を得意演目としていた、二十世紀初頭の天才奇術師。そして、生涯ライバル関係にあった二人の確執は子孫のアンドルーにまで影響を与えているというのだが・・・!?二人の奇術師がのこした手記によって、衝撃の事実が明らかとなる!世界幻想文学大賞受賞の幻想巨編(文庫の裏表紙から)

幻想文学なのですねー。とはいえ、前半はサスペンスともいえるテンポ。いったい二人の奇術師のトリックはなんなのー???とこれが気になってどんどん読んでしまいました。奇術のトリックというのは、奇術が壮大であればあるほど、卑小なつまらないものである。ということらしいです。奇術師っていうのはだましのプロだからこの手記も全てトリックかも・・・と、かなり疑いつつよまねばなりません。疑って読めば、奇術師がはっきり書かずにほのめかしていることもなーんとなくわかるのですが。
かなり面白かったので、1000円近く出した価値はありましたよ!瞬間移動のタネをあかされて「ええ!そんなアホな!」と思ったあとで、最後にひやっと涼しくなるオチが。