芸術=アート?

またテレビネタでもういいかげんにしたいのだが、テレビの製作サイドは、テレビがいかに影響力をもつかわかっているのだろうか。あまり見ない番組なのでタイトルさえ不明。たけしがでてた。あと、クマさんとかゆう自称ゲージツ家ね。
要は、アートに点数をつけて競うアート勝ち抜きバトルなのだが、そもそもアートに点数をつけるという点がよくわからん。しかも、この番組内では、手間がかかっているとおもわれるアートが高得点。被写体をいろいろな角度から撮影した写真を処理して、平面(写真)をはりあわせて立体を再現するというもの。はっきりいって、金と時間のかかった図画工作レベルであった。で、それによって何を表現したいのか?そのへんはだれもつっこまない。手間だけ大絶賛。
腹が立ったのでチャンネルをかえてしまったので出演者のコメントはきいていないのだけど、あれがアート?アート=芸術でなないということか。伝統技法(このときは鍛金)と、コンピュータグラフィックソフトをつかったオブジェを比べるということ自体、おかしくないか?しかも、『発想はピュアだが、あれを鍛金でやる意味がわからない』とかいったやつにあきれた。ちなみにその作品は、鍛金の顔がゴム膜の後ろからびよーん、とおしだされるというもの。伝えにくいのだけど、ゴム膜を通してあらわれる表情は怒ってるようにも笑っているようにも変化する。彼は人間関係をあらわしたかったという。私的には、鍛金のオブジェで挑んだひとに、アンタの作品が一番やで!といってやりたかったよ。
そんなことを考えて昨晩は眠れず。プラド美術館の展示品でいえば、宮廷をかざったきれいな絵画がいかに技巧がすぐれていても、ゴヤの黒い絵にはかなわない。画家の魂がこめられているから。芸術ってなにかなあ。なんだかまだ、自己消化不良。